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メーカーの社内SEとして活躍する事が不利な理由

社内SEは描いていた働き方とは異なる


極わずかな立場にいる社内SE要員を理想としない方が良い



企業経営者は社内業務を革新させる為に、保守を始め、内製開発を進めるという触れ込みは、日本の場合はほぼ100%嘘である。 彼が期待している事は、IT、DXといったよく理解していない物で、オートメーション化や利益に繋がる何かを始められたらと思っているのも事実だが、それは、ついでにそうなれば良いなと思っているだけで、とりあえず達成したい核心はそれではない。

日本企業の経営者が考えている事は、ITベンダーよりも費用を安く抑える方法の一つとして社内SEを欲している。 メーカーの社内SE片と話をすると、大体、他の社内業務も兼任していて(または、パソコンを使う業務自体を情報システム部の仕事と勘違いしている例も)、ついでにシステムの面倒をみているという状況が殆どである。

ITベンダーに居たころ、お客様としての社内SEと話していると、仕事が楽そうだし、帰るのも早そうという印象を持って、それに憧れてメーカー勤務の社内SEに憧れを抱いたことは無いだろうか?

ただ、中には憧れた通りに近い状況の人もいる。 1万人に一人位の割合だったりするのではないだろうか? そういう人達は、役職の親族であったり、極わずかにいる、社会的権力を保持している人がそうである。

 帰宅時間に関していえば、ITベンダーに居る時よりかは、確かに遥かに早く帰られる。 ただし、みなし残業が20時間以上の求人を出している企業は、そうでもなく、ITに関わる業務が終わった後に、現場の仕事を手伝うパターンが殆ど。

 社内SEの人数が増えてくると、徐々に不安定となる。 システムによって責任度が変わるが、担当制で、該当システムの担当というような事をしている場合、基本的にはその人に損失を与えるかもしれないシステムを支える心理的負荷が延々と課されてしまう。 それによって報酬に繋がる給与や賞与がアップする事は無い。 ITベンダーでは無い経営者にとっては、情報システム部はコストセンターとしてしか見ておらず、ITベンダーよりも優れた対応をしても、ITベンダーへ依頼する費用より安くしたいと思っているだけなので、政府の施策に乗っかる以外の報酬アップをITエンジニアには絶対にしない。

 社内SEの人数を増やす必要に迫られる程、規模が大きくなってくると、今度はITベンダーに所属しているのと同じような過酷な状況になってくる。 どちかというと、メーカーでの社内SEが増やす必要に迫られれば迫られる程、ITベンダーに所属している時よりも過酷になっていく。 早く帰っても、システムアラートに怯えながら過ごす日々も、ITベンダーのように、緊急対応時の報酬が出る等も無い事が多い。

 社内SEとして、そこまでの状況にあまり関わらなくて済む方法が、フリーランスという働き方だ。

 何となくACCESSでそれっぽい動くサンプルを作るだけでも、それを商品として売り込む為のプロとタイムにもなるし、日本の場合はインボイス対応が発生し始めるので、基本的には、人材派遣会社等を返して仕事を得ることが殆どになってくると予想しているが、契約更新で縛られるしんどさはあるが、長くいると、報酬に見合わない重責からは、数ヵ月毎に訪れる契約更新時に見直せる機会にもなる為、継続する事で報酬アップに繋がらない場合は一旦休息する事も可能だ。

 派遣での報酬アップは基本的には無い。 メーカーに所属していた人は理解していると思うが、派遣会社には派遣社員が想像もつかない程高額を支払わされている。 ITエンジニアの場合は、80万以上が相場では無いだろうか? 派遣社員側は、中抜きする企業が実際にはいくつか入っている為、40万前後となる。 良心的なところなら、80万の売り上げに対して、50万は見込んでくれる。

 社内SEとして活躍していくと訪れるのが、代替え社員の募集である。 経営者は継続してITベンダーよりも安くシステムを継続稼働させる為に、代わりとなる社員も探し始める。 もちろん、常にITベンダーよりも費用を安く抑えることが前提の社内SEである為、社内SEの人数が増える程、賃金はより安く抑えられてしまう。

社内SEが一番不利だと感じるシーンは、メーカーの人事評価制度が特にそうである。 彼らは、リスクが伴う仕事の内容を理解はしていない為、ネットからの情報で、資格取得した数等、その学習コストに全く見合わない評価であったり。 重要な事をしているという事が理解されにくい職種である為、自己評価、人事評価シーズンが訪れると、功績がただ大げさに書かれているだけにしか実際には思われておらず、安定して働いていいられるか、常にプレッシャーを感じる事だろう。

 人材派遣会社経由での場合は、例えば1年目くらいに報酬アップを依頼する交渉が可能だ。 派遣会社は人をそこに入れてこそ利益となる為、相手企業側との金額アップが難しい場合には、それが理由で契約更新が出来ないとなると、自分達の実入りを赤字にならないレベルでは下げてでも、こちらの取り分に回せてもらえる。 フリーランスとしてSEをすると気が楽なのは特にこの辺りだ。 自分のやった事が実際に評価に繋がらないのであれば、契約更新をしない理由には十分過ぎるのは、世の中の非正規という立場上理解もされやすい。

 メーカーとして社内SEは、周りからコストセンターとみなされており、システムが無くても仕事は回せると思われているお荷物的存在として永遠と不利な立場であると覚悟しなくてはならない。

 もし、フリーランスとしての社内SEを経験した事がないのであれば、一度フリーランスとしてのSEを経験してみた方が良いかもしれない。


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